30歳まで健常者として、⽇常を当たり前のこととして暮らしてきましたが、2003年突発性周辺部⾓膜潰瘍を発症。⾓膜移植を繰り返すも15年後には全盲となり、すべての光を失う⽇がきました。
⼤量の投薬、数えきれない通院、過酷な⼿術、⼊院。⾃暴⾃棄になりそうな葛藤に揺れるなか盲学校で学び、「あん摩マッサージ指圧師免許」という国家資格を取得しました。
2015年からマツオインターナショナル株式会社に⼊社し、福利厚⽣部で社員の体と⼼のサポートをしています。
2022年2⽉には株式会社KADOKAWAより『⽬の⾒えない私が「真っ⽩な世界」で⾒つけたこと』を上梓。
2022年5⽉に、暗闇で施術する「暗闇ヘッドスパサロン『純度100』」を設⽴しました。
⽇本で⼀番盲⼈が憧れる会社を⽬指しています。この先は、障害者雇⽤を積極的に受け⼊れていきたい、とも考えています。
現在は、盲導⽝と共に⼩学校のゲストティーチャーとして活動する傍ら、SNSを通してネットニュースサイト・新聞・TVなどのメディアにも多数取り上げられ、視覚障害者と盲導⽝の理解を深めるための啓発活動を⾏っております。
2022年5⽉11⽇には、阪神甲⼦園球場にて阪神タイガースの始球式(ファーストピッチセレモニー)も⾏いました。
冒頭の繰り返しとなりますが、私は30歳まで普通に⽬が⾒えていました。視覚障害者になることは想像したこともありませんでした。
今、全盲となった私は、⼤好きだった「ウィンドウショッピングができません」、「テレビや写真も眺められません」、「旅⾏に⾏っても美しい景⾊を⾒ることが叶いません」。完全に視覚障害者となりました。けれど、よく考えてみると、私にできないことは「⾒ること」だけです。
たくさんの⼈に出会い、励まされ、⾏く先々でお⼿伝いをしていただいています。
盲導⽝ヴィヴィッドもそばにいてくれます。そのような⾃分にできることを前向きに考えたとき、「⼈の役に⽴ちたい」、「チャレンジしたい」、「伝えたい」と切望するようになりました。
現在は、マツオインターナショナルの社員であり、個⼈事業主という⽴場です。皆さんのご理解とご協⼒に⽀えられながら、⽇々粛々と仕事をしています。
プライベートでは、講演活動に加え、舞台や社交ダンス。ウクレレ演奏や⾳楽コンサートの出演。英会話の特訓など精⼒的に楽しんでいます。
これら⾃分のすべてをひっくるめて、障害を持ったとしても「明るく楽しく⽣きることができる」ということを広く伝えていきたいのです。全盲の世界を「超ポジティブに⽣きる」をモットーに、僭越ながら「天然で愉快なメンタルコーチ」として、多くの⼈に笑顔と勇気を提供できれば、と考えております。